Week25
第25週です。「茎の伸び」は先週と比べかなり大きくなりました。理想個体と比較すると非常に大きいと判定されました。「茎の太さ」は減少に転じました。「上位葉面積」は2週連続(W23-25)で大きくなりました。「下位葉面積」は先週と比べかなり小さくなりました。花房形成速度の増大により,栄養成長傾向は先週より強くなりました。 樹勢のバランスを見て、適切な対応をお願いします。 先週(W-24)と比較して、茎の伸びは大きく(+29%)なり,茎の太さに(ほとんど)変化はありませんでした。 花房形成速度の増大(+23%)により、生殖/栄養バランスは先週より強い栄養成長傾向(A/B=0.86)と判定されました。
アドバイザからのコメント
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写真の見た目では、引き続き蕾も花もついて、色合いもよい状態にあります。それほど生育バランスが悪いようには見えませんが、やはり、茎は一部太くなっているようで樹勢は強い状態と思います。 データで見る限りは、開花果房の進展速度が少なく、栄養成長ということですね。やはり茎径もわずかながら太くなっているので、樹勢は強めとなると思います。 環境的には日射もあり光合成に好ましい条件がそろっていたと思います。その割には、着果負担が少なかったので、栄養成長側に傾いたのではないかと思われます。 これからの天気予報にもよりますが、日射が多ければ着果負担をかけるなど、(残す)摘果を調整してください。葉かきをLAI確保に向けた管理だと思いますので通常レベルとするなら、異常果も残すことで着果負担による生殖成長への誘導は可能です。
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今週の生育スケルトンレポートです。
PDFをダウンロードできます。
環境管理の状況です。
今週より各種環境データおよび制御内容を公開致します。 レポート内容はまだ試作段階のため、気になる点や改善点などございましたらご教示いただけると幸いです。
潅液管理の状況です。
先週一週間分手持ちEC計を用いた養液ECの計測は、値は多少誤差があるので、参考できないと考えられます。校正した後、今日のECの値を見ると、元通りに戻りましたので、来週には正確な値が得られると思います。 また、今まで自分が気にしている課題は谷口さんがご親切に回答して頂きましたので、今週はあまり注意すべきものがないと思っております。。。 その代わりに、これから気温が暖かくなりつつであるため、給液に関しましてどのような注意をすべきでしょうか? 教えていただけますと幸いです。
※以下の画像でWeek24→25となっていますが、25→26です。
アドバイザからのコメント
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一般的には、気温が上がれば蒸散が増えていきますし、これからの季節(特に3〜4月)は、天気の変化が激しくなります。ここで、しおれないようにすることは大事ですが、単純に水分を増やすと、裂果や尻腐れが増えてしまいます。 基本は廃液率を見ながらの調整で良いのですが、まずは天気による潅水開始時刻の調整(日射比例の調整で可)をお忘れなく。
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収穫状況です。
今作と前作の総収穫量の比較データです。
オレンジのグラフが、前作の総収穫量で、青いグラフが今作の総収穫量になります。
今週のミーティング結果です。
LAI確保のため、今週の葉カキは【なし】としました。
アドバイザからのコメント
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着果負担にもよりますが、LAI確保で葉かきなしだと、天候によっては樹勢が強くなると思います。いま、樹勢は強めではあるので、全て雨とかでない限り、1枚程度は欠いたほうが良いかもしれません。その点は、状況に応じて判断するようにしましょう。また、目標とする生育バランスの値を明示していきましょう。葉かきも、LAIをいくつ増やすのか、それを実現するために、葉を何枚欠くのか。その時、新しい葉の大きさの予想も必要ですね(天気によりますが)。その他の項目も同じですが、できれば、少しづつ定量的に進めていきましょう。
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